シャルルという名前しかなかった14歳の孤児が、如何に太陽王ルイ14世の時代にサンマロの有名な国王公認の海賊コルセールとして名を馳せたのでしょうか。シャルルは海賊メンバーの食事係でした。船旅には、自分で作った酒を積んでいたのですが、それがなかなかいい評判でした。彼の作る酒は、発酵したリンゴとナシの果汁を蒸留させたもので、それは壊血病を防ぐいい薬にも重宝しました。
この評判は、みるみるうちに広がり、またシャルルはフィアンセとグランヴィルという町に定住するようになりました。シャルルの海賊の時に学んだ忠誠心が王の目に留まり、彼はシャルルドゥグランヴィルという名前を王よりもらうこととなるのでした。自分で作った酒を楢の樽に貯蔵するようになり、それから彼は一生をこの評判の酒、シャルルドゥグランヴィルというカルヴァドスを作ることに費やすことになったのです。
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